KPM Berlin (ベルリン王立磁器製陶所)をご存じでしょうか？ マイセンの磁器は、優れた品質の上に商品の価格帯が幅広く、また、等外品を多出しながらも積極的に販売するなどして販路を拡げ、名実共に世界でトップの磁器メーカーの地位を築いてきました。 一方、1763年に創立されたKPMは、制作販売する物の何と9割を白磁が占め、残る1割は非常に高額な価格の物・・と、決して器用とは言えないやり方を取っている印象です。 10,000～20,000円程度の白磁から、一気に高額な絵柄装飾物に飛んでしまうというのは・・。 マイセンのように段階を踏んで上がっていくということが出来ない分、手に入れようと思ったら、まさに「清水の舞台から飛び降りる」勇気と勢いが必要です。 こちらのプレートも、そういった品の一つでした。 私の気に入りの物ですが、装飾一つ取ってもマイセンに決して劣っているようには見えません。 勿論、すべて手書きで仕上げられた、その緻密さと美しさは、見る者を虜にする魅力に溢れています。 以前、都内のポーセラーツの教室のH.P.で、マイセンの皿は壁に直に飾られていたのに対し、この品と同種のKPMの皿は木製の額に入れられ、一番目に付く場所に飾られていたのを見た時、少し驚くと同時に妙に納得したものです。 金彩や金縁に多少のスレなどございますが、状態は良好に思います。 御覧になって、お気に召す方がいらっしゃいますよう祈りつつ。 ご検討頂けましたら幸いです。 (御参考) 直径 : 約 26.2 cm